大腸内視鏡検査する方へ

大腸内視鏡検査をする方へ前日から当日の流れ

 

肛門科や胃腸科、消化器科の前の薬局で働いていると、
「今度、大腸検査をすることになって・・・」
という患者さんがたくさんいらっしゃいます。

 

薬剤師は検査前日の薬「ニフレック」や「マグコロール」などの薬の使用方法などの指導はしますが、その後病院でどのような検査や処置が行われているのか調剤薬局からはよくわからないのが現実です。

 

そこで肛門科や消化器科で働いていた看護師さんから病院内でどのような検査がされているのか詳しく聞いてみました。

 

痔やポリープなどの検査でいまから大腸内視鏡検査をする方の不安解消になれば幸いです。


 

こんにちは!看護師の大菊です。

 

痔で通院しているけれど、大腸カメラの検査もすすめられた!

 

でも...
「大腸カメラってできればやりたくない
こんな不安を持った患者さんが多くいらっしゃいます。

 

「お尻からカメラ入れるのって抵抗がある・・・」
「どんな検査かわからないから不安」
「下剤たくさん飲むんでしょ?」
「もし”がん”があったら嫌」

 

お気持ちは大変よくわかります。

 

しかし、大腸内視鏡は大腸を直接見て診察できるとても大切な検査です。

 

レントゲンやCTなどの画像検査だけではわからないことがあります。

 

 

実際受けてみて
「不安だったけど安心した」
「早く治療できることになってよかった」
そんな患者様をたくさん現場で見てきました。

 

そこで、患者様の不安な気持ちを和らげるため、大腸内視鏡の検査を受ける前日から当日、そして検査が終わった後の流れを病院内のことまで紹介していきます。

 

参考になさってくださいね。

 


 

まずは、大腸内視鏡検査でわかることとは?

大腸内視鏡検査でわかること
大腸内視鏡検査では、主に大腸の粘膜を観察することで大腸の状態を診察することができる検査です。

 

ポリープやがんの有無、炎症が起きていないかどうか、大腸の始まりの部分から、大腸全てをチェックすることができます。

 

直腸から肛門のあたりでは痔の有無もチェックでき、痔があればその状態も見られます。

 

大腸内視鏡はカメラとしてだけでなく、鉗子(かんし)やスネアと呼ばれる金属の輪っかなどを使いながら組織の採取ができますので、ポリープや早期のがんの切除も行えます。

 

「痔だけだと思っていたけどポリープもあった!」そんな患者様もいらっしゃいます。

 

患者様の了承を得ている場合には、検査をしながらそのまま治療をすることもできますよ。

 

実際の検査はどうなの?検査の流れについて〜前日〜

 

大腸内視鏡検査は、大腸粘膜がきれいに見えていないと検査する意味がなくなってしまいます。

 

便が残っていてはポリープなどの異常を発見することができません。

 

ですから、前日の夜から飲食の制限が始まります。

 

病院によってその決まりが少し異なりますが、一例としてご紹介しますね。

 

  • 夕食は消化しやすいものにし、軽めにしておく
  • 夜9時以降、食べ物を摂らない(飲み物はOK)
  • 就寝前に下剤を飲む指示が出ることもあります

 

大腸内視鏡検査 当日・検査の前まで

大腸内視鏡検査の当日の朝食

朝のすごし方

  • 起床から飲食は禁止です。

病院によっては水のみ、少しなら飲んでも良いというところもあります。

 

  • たばこは禁止です
  • 普段から飲んでいるお薬がある場合は、薬の成分によって内服が中止となるものもあります。

 

飲んで良いと言われたものは内服します。

 

病院へ向かう

大腸検査病院へ

  • 決められた時間に病院へ向かいます。
  • 病院に到着したら、看護師の案内に従って病室へ行きます。

 

病衣に着替えます。

 

  • 病室、または検査を受ける患者様が待機する部屋にて検査前に飲む下剤の説明と、下剤によって便の状態がどのように変化し、どのような状態になれば検査が可能なのか説明があります。

 

下剤について

※下剤の成分や詳しい効果については別コラムを参考にしてください
・下剤(2L)の内服を開始します。

 

病院によっては、この下剤を自宅で飲んでから病院に来てくださいと言われることもあります。

 

  • 下剤をある程度飲むと便意をもよおします。

 

何度か排便を繰り返し、排便した時に水のようなサラサラとした感じで透明な状態であれば検査が可能となります。

 

検査が可能になるまで、何度排便することになるかは人によってまちまちです。

 

また、下剤は便の状態がきれいになっていれば、全部飲み切る必要はありませんので安心してくださいね。

 

検査直前

大腸検査直前

  • 検査可能な状態になったら、検査着に着替えて検査室に向かいます。
  • 検査前に鎮静剤を注射します。

 

病院によっては腕に点滴をすることもあります。
※点滴をするのは次の理由からです。

 

  • @検査前からの飲食禁止や下剤服用によって体は脱水気味になっているので水分補給をして体の負担を減らします。
  •  

  • Aポリープがあり、切除した場合には、止血剤などが投与されます。

 

飲食開始になるまでは点滴からの投与になりますので、そのために前もって点滴を確保しておきます。

 

  • B検査中に体調不良になった場合や万が一の緊急時に、すぐ対応できるようにします。

 

検査当日・検査中

いよいよ検査開始です。

 

  • お尻からカメラを挿入し、体の向きを変えながらカメラを大腸の始まりまで進めます。

 

この時は大腸の粘膜の様子をざっと見て、どこか異常がないか把握しておきます。

 

  • カメラを徐々に抜きながら、大腸の粘膜全体をゆっくりじっくり観察します。

 

ポリープなどが見られた場合には、必要に応じて組織検査として生検(組織をわずかに取ること)をします。

 

  • 直腸まで観察が終了したら、カメラを抜きます。

 

検査終了です。
※組織検査(生検)をした場合でも入院の必要はありません。
※ポリープが見つかった場合には改めて後日ポリープを取るために病院へ来ていただく場合があります。

 

検査中の発見に対してそのままポリープ切除をご希望された患者様には、その場で切除することもあります。

 

検査の所要時間は約20〜30分ほどで終了します。

 

検査終了後

  • 検査が終了したら、回復室にてしばらく体を休めます。

 

鎮静剤が切れるまでゆっくりしていただきます。

  • 検査終了後、検査結果について医師から説明があります。
  • ポリープを切除した患者様は、入院についてと入院中・退院後の注意点をご説明します。

(検査後の注意点)
※飲食は検査終了後、1時間後から可能となります。
※万が一の体調変化も考えられますので、車の運転は検査翌日からにします。
※検査当日は無理をせず、しっかり休みます。
※検査によりお腹が貼る感じがあります。

 

ガスは我慢せず出すようにしてください。

 

入院となったら・・・

  • 指示があるまで飲食はできません

 

ポリープ切除の際には止血できていても、大腸の壁は薄く、出血しやすいので安静を保ちます。

 

  • 切除したポリープの大きさ、状態によって止血剤などの点滴が開始されます。

 

飲食の許可があれば、点滴は内服タイプに変更されます。
※入院は1泊〜2泊程度のことがほとんどです。

 

ポリープ切除の方法によってはもう少し長くなることもあります。

 

痔があることをすでに知っている方もいますが、検診で大腸内視鏡検査を受けた時に初めて「痔があった!」とわかる方も多いのです。

 

痔は生活習慣を見直すことで悪化が防げるもの。

 

ひどくなってしまうと日常生活で困ることがたくさん出てきます。

 

痔のことが分かったら痔を思いやる生活をしてみましょう。

 

最後に

 

大腸内視鏡検査自体は大腸の病気を発見する上で大切な検査ですので、定期的に受けることをお勧めします。

 

検査時間はそれほど長くかからず、直接医師が大腸の中を見ますので色々なことがわかります

 

検査結果の説明では、大腸の中の様子を写真にして患者様に見ていただきます。

 

「自分の大腸の中ってこんなふうなんだ」と自分の体を知る良い機会でもありますよね。

 

良性のポリープだったらいいのですが、大腸がんは患者数が年々増えています。

 

症状が出るまでに時間のかかる病気ですから、大腸内視鏡検査をすることで早期発見につながり、完治の確率も上がります。

 

ぜひ、定期的に受けてみてくださいね。

 


 

 

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