腸閉塞の症状から治療

腸閉塞について

 

今回は、突然起こる腸閉塞の基礎知識から予防まで、消化器科に勤めていた看護師さんに、病院内のことを含めて教えてもらいましょう!


 

こんにちは!看護師の大菊です。

 

「腸閉塞」は様々な原因から腸が動かず機能しなくなってしまう病気で、緊急手術が必要になる可能性もあります。

 

今回はその腸閉塞の基本的な情報から、手術の方法、食事や運動などでの予防法まで詳しく解説しますね。


 

腸閉塞ってどんな病気?原因は何?

腸閉塞とは、腸が正常に働かなくなってしまっている状態で、小腸でも大腸でも起こりうる病気です。

 

腸閉塞は原因によって「機械的」なものと「機能的」なものに分けられます。
腸閉塞画像

機械的な腸閉塞の原因

  • 先天的
  • 癌や炎症性の病気
  • ヘルニアや腸捻転(腸がねじれてしまう)、腸重積症(腸の周りが折り重なるように入り込んでしまう)
  • 手術後の癒着
  • 異物があったり、未消化のものが通過できずにいる状態

といったことが原因で、腸が狭くなったり詰まってしまうことで起こります。

 

機能的な腸閉塞の原因

  • 開腹手術による神経麻痺
  • 尿毒症などの代謝障害
  • 薬の影響
  • 腸に血液を送る血管が詰まったりすることで血液が行き渡らなくなる

といったことが原因で起こります。

 

 

腸閉塞は、上記のような多岐にわたる原因から起こるものなので、発症する男女比や年代など原因によって変わってきます。

 

さらに細かく分類すると、機械的な腸閉塞は血行に問題がない単純性と血行障害がある複雑性に、機能的な腸閉塞は腸の運動が減少する麻痺性と腸の筋肉が痙攣(けいれん)する痙攣性に分けられます。

 

腸閉塞の症状ってどんなものがあるの?

腸閉塞になると、お腹の膨満感、悪心・嘔吐、ガス・便が出ないといった症状が出ます。

 

嘔吐が続けば体の水分バランスが崩れて脱水になります。

 

また、血流障害があると次第に腸が腐ってしまい、そこが細菌の増殖場所となることで毒素が産生され、発熱や頻脈の症状も出てきます。

 

腸の腐敗により発生した毒素や炎症は腸内にとどまらず、外に広がっていきます。

 

さらに、膨らんでしまった腸に穴が開いてしまうこともあり、そうなると非常に危険です。
早急に治療しないと命に関わってきます

 

特に複雑性の腸閉塞では症状が急激に出て、進行も早いので要注意です。

 

腸閉塞と診断されるまでにどんな検査を受けるの?

腸閉塞の検査

検査はレントゲン検査、腹部超音波検査(エコー検査)、CT検査、造影CT検査、注腸検査、血管造影検査と血液検査などを行います。

 

必ず全ての検査を行うわけではなく、患者様の状態から必要な検査を判断し、選んで行っていきます。

 

 

レントゲンでは腸に溜まったガスの様子が確認できます。

 

超音波検査では腸に液体が溜まっているかどうかを、CT検査では液体の溜まり具合に加えて閉塞した部分と、それより手前の拡張している腸の具合を確認できます。
また、超音波検査やCT検査では、腫瘍による腸閉塞だった場合には腫瘍も確認できます。

 

注腸検査は閉塞した部位の特定に有用です。

 

血管造影検査は、腸に血液を送る血管に問題がある疑いがある場合の診断に使われます。

 

腸閉塞はどうやって治療するの?

腸閉塞は原因が様々なので、その原因と状態の程度で治療法が決まります

 

保存的治療

腸閉塞の薬

緊急性を伴わない状態では基本的に保存的治療となります。

 

絶飲食にし、点滴で脱水の補正をしたり抗菌薬(抗生物質)を使用したりします。

 

また、広がってしまった腸菅の減圧を図るため、鼻から胃や腸まで管を入れて溜まったガスや内容物を外に出します

 

手術治療

血行障害を伴う腸閉塞や、保存的治療を試みても改善しない腸閉塞、腸管の癒着が強い場合などに選択されます。

 

特に複雑性の腸閉塞(絞扼性イレウスとも言います)は急に発症して、症状の進行も早いため、緊急手術となることが多いです。

 

 

腸閉塞の手術治療では、まず腸が虚血状態になっていないかどうか見ます。

 

腸閉塞になって時間がそれほど経っていない場合には、腸を正しい状態に戻すことで血流が戻ります

 

しかし、時間が経っていたり状態を戻しても血流が戻らない場合には、その部分を切除して正常な部分をつなぎ合わせます。

 

全身状態が悪い場合には、腸をつながず、一時的に人工肛門を作り、全身状態が安定するのを待ってから改めて腸をつなぐ手術をします。

 

癌による閉塞の場合には、大腸がんの手術と同じような方法をとります。

 

 

癒着している場合には癒着部分を剥がして戻すだけで終わることもあります。

 

開腹手術を行えば、少なからず癒着が起こるというのが人の体の自然の反応です。

 

ですから、再び癒着しないように癒着予防のシートを使ったり、腹腔鏡下での手術を行うなど、再度腸閉塞とならないような方法を取るのが一般的です。

 

予防できる腸閉塞はあるの?その方法は?

癒着による腸閉塞は、ある程度予防ができるとも言われています。

 

適度な運動習慣を取り入れ、消化しやすい食事を摂るようにしましょう。

 

消化しにくいもの、腸に負担のかかる高脂肪高タンパクの食事は摂りすぎないようにしましょう。

 

腸内環境を良くする乳酸菌を摂るようにするのもいいですね。

 

排便のコントロールも大切です。

 

その他、薬や漢方薬でお腹の調子を整え、腸閉塞になりにくい状態を保つこともできます。

 

腸の環境はストレスの影響も多く受けますので、気分転換やストレス発散を試みていきましょう。

 

 

腸閉塞の予防として乳酸菌を紹介していましたので捕捉します。

 

乳酸菌の取り方としては、ヨーグルトやお漬物などの食品から摂る方法と、整腸剤や乳酸菌サプリメントから摂る方法があります。

 

食事で毎日対応できる方は、塩分過多にならないように注意しながら定期的に摂りましょう。

 

整腸剤も自宅にあるものがあれば毎日飲んでみてくださいね。

 

お通じの調子があまり良くない方には乳酸菌サプリメントをおすすめしています。

 

「ビフィズス菌ロンガム種」という乳酸菌が便通改善に非常に効果的です。

 

消費者庁に届け済みの機能性表示もとっているので信用度があります。

 

便秘も一緒に対応していきたい方は以下の「乳酸菌サプリ」についてのページも合わせてご覧になってくださいね。

 

腸閉塞の予防×お通じ対策におすすめですよ!

【薬剤師がおすすめ】乳酸菌サプリの選び方

 


 

腸閉塞まとめ

 

 

腸閉塞は急激に起こってしまうものもありますが、原因を改善することで避けられるものもあります。

 

普段から健康的な生活を送るのも大切なことですね。

 

万が一腸閉塞になってしまったら・・・

 

患者様の吐き気やお腹の痛みなど、状態を見ながらお薬を使って症状を緩和していきますので安心してくださいね

 

 

顔色が悪く、汗をじっとりかいてしまうような急激な腹痛には要注意です。

 

すぐに消化器科や救急科を受診しましょう。

 


 

お通じの悪い方は⇒「便秘解消プロジェクト」をチェック!

【専門家が教える】便秘解消3つのコツ

性別・年齢別の便秘対策


女性の便秘


妊婦の便秘


赤ちゃんの便秘


子供の便秘


男性の便秘


60歳からの便秘



関連ページ

痔の原因と種類
肛門科の病院勤めをしていた看護師に聞いた「痔」の病院での診察や、手術になるまでの期間や方法について
大腸ポリープは大腸ガンになる?
大腸ポリープの検査で引っ掛かりガンになってしまうのではないか?と不安な方へ手術の方法や治療方法、原因について記載します。
大腸がんの基礎
現役看護師が教える、大腸がんの基礎情報や治療方法など、現場にいた人だからこそ分かる情報を交えて紹介します。
潰瘍性大腸炎の原因と症状
看護師さんが教える、潰瘍性大腸炎の基礎情報から原因と入院、治療、手術の方法などについて詳しく説明してもらいます。
過敏性腸症候群の症状と治療、薬について
過敏性腸症候群でお腹がすぐに緩くなったり、痛くなったり、お腹が鳴ることが悩みの方。またはストレスで便秘になってしまったりというかたに薬や対処方法の紹介です
大腸内視鏡検査する方へ
消化器科、肛門科の看護師が解説!大腸内視鏡検査の病院内ですることや注意点、流れを説明します。
善玉菌を取ると免疫力が上がる話
二人の薬剤師が、免疫細胞の活性化をする善玉菌について対話するコンテンツ。ナチュラルキラー細胞などの話