過敏性腸症候群

過敏性腸症候群

 

  • 電車に乗ったらお腹が痛くなる
  • 静かな場所になるとお腹が鳴る
  • 緊張すると便秘になってしまう

このような、状況が原因となり、腸が動きすぎたり止まったりといった過敏な状態になる「過敏性腸症候群」についてご紹介します。

 

今回は、看護師から説明をしてもらい、最後に薬剤師からの薬のアドバイスをします。


 

こんにちは!看護師の大菊です。

 

食が豊かになり、昔に比べて食生活が欧米化、高脂肪高カロリーの食事が一般化しています。

 

それに加え、現代社会のストレスが多い日々により、腸は敏感になっています。

 

今回は、最近患者様が増加している過敏性腸症候群についてお話しします。


 

過敏性腸症候群ってどんな病気?

世の中にはいろんなストレス因子が存在します。

 

ストレスが体の不調をもたらすのはよく知られていることですが、過敏性腸症候群は脳が受けたストレスがお腹の不調として症状に現れるという、慢性的な病気です。

 

ストレスの多い現代において患者数が増加しており、特に10代から20代でかかる方が多く見られます。

 

原因は何?主な症状は?

過敏性腸症候群の原因は、主に強い不安や緊張、ストレスを受けることで腸が過敏になることだと言われています。

 

また、高脂肪食や高カロリーの食生活が引き金になることもあります。

 

 

主な症状は下痢・便秘・腹痛です。

 

通勤時や通学時など、移動時に腹痛が起こり、その場にいるのが辛くなったり、即座にトイレに駆け込みたくなったりするほどの苦痛を伴うこともあります。
過敏性腸症候群の腹痛
その他、お腹の張り、ゴロゴロする感じ、排便をしてもスッキリしないなど、あらゆるお腹の症状が見られます。

 

 

過敏性腸症候群は、「下痢型」と「便秘型」、「混合型」にわかれます。

 

「下痢型」では、不安や緊張下で下痢になってしまうタイプで、男性に多いです。

 

「便秘型」は女性によく見られます。

 

過敏性腸症候群の便秘

どうやって診断するの?診断に必要な検査って?

過敏性腸症候群は、検査で異常が見られないというのが大きな特徴です。

 

診察時にお腹を押すと痛みを感じる患者様もいますが、一見健康な人と変わりありません。

 

ですので、血液検査や便潜血検査、内視鏡検査などを行いながら似た症状が見られる他の病気を区別していき、最終的に過敏性腸症候群と診断されます。

 

過敏性腸症候群の治療法

過敏性腸症候群の治療は、ストレスを発散できる環境作り食生活を見直すことでお腹への負担を減らすことに主眼がおかれます。

 

できればストレスとなっているものをすべて避けることが望ましいのですが、そういうわけにもいきませんよね。

 

ですから、感情を素直に出したり、積極的に気分転換を図るなど、ストレスを溜め込まないように心がけてもらいます。

 

 

便秘型の場合には運動する習慣をつけることで症状の改善が見られるようです。

 

運動はストレス発散にも効果があります。

 

食生活では、お腹の張りをよく感じる場合にはガスを発生させやすい食品を避けたりします。

 

また、人工甘味料入りの食べ物はお腹がゆるくなりやすいのでできるだけ摂取しないようにします。

 

それに加え、高脂肪や高カロリーな食事を控えます。

 

 

食事や運動などで改善が見られない場合には、薬による治療を行います。

 

処方される薬は症状に合わせて、以下のような効果を持つものが選択されます。

  • 便の水分量を調節する
  • 過敏な腸の活動を落ち着かせる、また調子を整える
  • 乳酸菌による腸内環境の改善を図る
  • 便を柔らかくする
  • 過剰な腸の動きを抑えて、腹痛を起こりにくくする

 

過敏性腸症候群まとめ

 

過敏性腸症候群はその症状から「こういう体質なんだ」と思ってそのままにしていたり、デリケートな部分もあって一人で悩んでいたり、そんな患者様が多く見られます。

 

腹痛や急な下痢は生活に支障をきたすことも多く、慢性的な病気であるだけにその影響は大きいですよね。

 

もしかして?と思ったら早めに病院を受診してみることをお勧めします。


過敏性腸症候群の薬について

 

下痢症状のある方
男性の方に多い下痢の症状はドラッグストアなどで市販の下痢止めが購入できます。

 

電車の中でも水なしで飲めるタイプなどもありますので、ご自身にあった商品を選んでみてください。

 

便秘症状のある方
過敏性腸症候群で起こる便秘は、けいれん性の便秘に分類されます。
このけいれん性の便秘の方は、大腸を刺激するようなセンナなどの便秘薬を服用すると症状が悪化する恐れがありますので注意して下さい。

 

酸化マグネシウムなどの腸管に刺激のない便秘薬や整腸剤、乳酸菌サプリなどを服用することをおすすめします。

 

ドラッグストアで購入できる専用の薬
過敏性腸症候群専用の薬として、ドラッグストアでも購入できるセレキノンSという商品が2015年8月に発売されました。

 

この薬は要指導医薬品ですので、薬剤師のいる時間帯にドラッグストアに行き、購入の際には飲み方などの説明を受けてください。


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