薬剤師が教える!加味逍遥散(かみしょうようさん)のおなら・腹部膨満感への効果と副作用

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薬剤師が教える『加味逍遥散』

目次:

 

加味逍遥散(かみしょうようさん)

 

1. 成分

  • 柴胡 1.5g
  • 芍薬 1.5g
  • 当帰 1.5g
  • 茯苓 1.5g
  • 蒼朮 1.5g
  • 山梔子 1.0g
  • 牡丹皮 1.0g
  • 甘草 0.75g
  • 生姜 0.5g
  • 薄荷 0.5g

 

柴胡(さいこ)

セリ科のミシマサイコの根を乾燥させたもの。

 

主要成分は、サイコサポニン。

 

主な薬効は、消炎、解熱作用があります。

 

漢方では、解熱、抗炎症などがあります。

 

「熱」を冷まし、「気」のうっ滞を除く作用があります。

 

芍薬(しゃくやく)

ボタン科のシャクヤクの根を乾燥させたもの。

 

主要成分はペオニフロリン。

 

主な薬効は、収れん、鎮痙、鎮痛作用があります。

 

また抗炎症作用、平滑筋弛緩作用があります。

 

血の巡りを良くする生薬の代表です。

 

冷え性や婦人病に用いられる漢方薬によく配合されます。

 

当帰(とうき)

セリ科のトウキの根を湯通ししてから乾燥させたもの。

 

主成分はリグスチリド。

 

主な薬効は、強壮、鎮静、鎮痛、補血作用があります。

 

血液循環を高め、痛みを緩和します。

 

月経不順や月経痛など婦人科の処方によく用いられます。

 

また腸を潤す作用があり、便通をよくします。

 

セロリに似た臭いがあります。

 

茯苓(ぶくりょう)

サルノコシカケ科のマツホドの菌核を乾燥させたもの。

 

主成分は、エブリコ酸。

 

主な薬効は、利尿作用があります。

 

漢方では、余分な水分を排泄させるとともに、胃腸を整え、精神を安定にさせる働きがあり、むくみ、食欲不振、不眠、動悸などに効果があります。

 

蒼朮(そうじゅつ)

キク科のホソバオケラの根茎。

 

主成分は、アトラクチロジン。

 

主な薬効は、健胃、整腸、利尿作用があります。

 

漢方では、「水滞」の改善をし、体内の水分代謝を正常にする作用があります。

 

また、消化機能を高める作用もあります。

 

関節痛や神経痛などにも用いられています。

 

山梔子(さんしし)

アカネ科のクチナシの果実を乾燥させたもの。

 

主要成分は、ゲニポシド。

 

主な薬効は、利胆作用があります。

 

漢方では、熱を冷まし、精神を安定させる働きがあり、のぼせ、胸苦しさを改善するとともに、「気鬱」も改善します。

 

「血」を冷ます作用もあり、解毒作用もあります。

 

牡丹皮(ぼたんぴ)

ボタン科ボタンの根皮を乾燥させたもの。

 

主要成分は、ペオニール。

 

主な薬効は、抗菌作用、駆瘀血(血の滞りを改善する)作用があります。

 

血行をよくして「熱を」を冷ます作用があり、婦人科系の漢方薬によく用いられます。

 

甘草(かんぞう)

マメ科のカンゾウの根や根茎を乾燥させたもの。

 

主要成分は、グリチルリチン。

 

主な薬効は、去痰作用・鎮咳作用・消化性潰瘍薬があります。

 

様々な生薬の働きを調和させる目的で使われることが多い生薬です。

 

疼痛緩和、緊張を緩める働きもあります。

 

甘草は名前の通り、根が「甘い」草です。

 

成分のグリチルリチンは、砂糖の約200倍の甘みがあり、ごく少量でも甘味料として役立っています。

 

分子構造が副腎皮質ホルモン(アルドステロン)と似ているため、抗炎症・抗アレルギー作用をもちます。

 

長期に大量に服用すると、低カリウム血症などの副作用が出る可能性があります。

 

1日に甘草を2.5g以上服用使用すると副作用が現れやすくなるので、甘草が含まれている漢方薬の併用には注意が必要です。

 

生姜(しょうきょう)

ショウガの根茎。

 

主要成分は、ジンゲロール。

 

主な薬効は、健胃作用、矯味作用があります。

 

漢方では、健胃作用として用いられたり、独特の臭いで矯味作用として用いられたりしています。

 

生姜は昔から広く料理や薬用に用いられてきました。

 

生姜を料理に使えば、肉や魚の臭い消しや、殺菌作用に役立ちます。

 

また、風邪の引き始めや冷え性、食欲不振の時に、すりおろした生姜をはちみつや黒砂糖と一緒にお湯に溶かして飲むなど、民間薬として用いられてきました。

 

薄荷(はっか)

シソ科のハッカの地上部。

 

主要成分はメントール。

 

主な薬効は防腐作用があります。

 

漢方では、解熱、発汗、健胃のために用いられてきました。

 

ペパーミントとして知られ、お菓子の清涼剤やハーブティー、リキュールなど幅広く用いられています。

 

 

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2. 適応

  • 精神不安
  • 腹痛
  • のぼせや発汗
  • 女性の不定愁訴

 

 

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3. 正しい飲み方・用法・用量

成人の場合、1日7.5gを2〜3回に分けて食前または食間に服用します。

 

水よりもお湯で服用すると良いでしょう。

 

症状によって、量は増減可能です。

 

 

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4. 加味逍遥散の効果と注意点

加味逍遥散は産婦人科の三大漢方薬の一つで、女性特有の症状によく用いられています。

 

具体的には、体力があまりなく、肩がこり、めまいや頭痛がする、のぼせや発汗、イライラ、精神不安など不定愁訴に用いられます。

 

「気逆」からくる神経の高ぶりにも、「気うつ」からくる抑うつ症状の両者に効果があります。

 

ストレスなどによる心身の不調で腹痛を伴う場合にも効果があります。

 

特に深刻な副作用はありませんが、著しく胃腸が虚弱の人が服用すると、食欲不振や、下痢を引き起こすこともあります。

 

 

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5. 加味逍遥散が向いている人

  • 虚弱体質の人
  • のぼせ、イライラがあり精神不安がある人
  • 疲れやすい、肩こりがある人
  • 腹痛がある人

 

 

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6. 加味逍遥散の副作用

配合生薬の甘草は、利尿剤やグリチルリチン製剤を服用中の人が服用すると、偽アルドステロン症(脱力感、浮腫、低カリウム血症など)を起こす可能性があります。

 

加味逍遥散を服用して、顔が浮腫んだり、体がだるいと感じたら服用を中止して医療機関に受診してください。

 

 

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