薬剤師が教える!通導散(つうどうさん)の便秘解消効果と副作用

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薬剤師が教える『通導散』

目次:

 

通導散(つうどうさん)

 

1. 成分

  • 大黄 3.0g
  • 枳実 3.0g
  • 当帰 3.0g
  • 芒硝 2.0g
  • 厚朴 2.0g
  • 陳皮 2.0g
  • 木通 2.0g
  • 紅花 2.0g
  • 蘇木 2.0g
  • 甘草 1.5g

 

大黄(だいおう)

タデ科のダイオウの根茎を乾燥させたもの。

 

主要成分は、センノシド。

 

主な薬効は、緩下、駆瘀血(血の滞りを改善する)作用

 

漢方では、多くの処方に配合され、重要な生薬とみなされているため、「将軍」という別名がついています。

 

大黄を含む処方群を「大黄剤」といい、大黄甘草湯をはじめとして、大柴胡湯、三黄瀉心湯大承気湯桃核承気湯通導散潤腸湯、乙字湯、桂枝加芍薬大黄湯などがあります。

 

枳実(きじつ)

ダイダイまたはナツミカンの未熟果実をそのまま、またはそれを半分に横切したもの。

 

主要成分は、ナリンギン。

 

主な薬効は、芳香性苦味健胃作用

 

胸腹部のつかえ、膨満感を改善します。

 

服薬指導で、しばしば「グレープフルーツジュースと一緒にのまないでください」と言われる薬に、降圧剤や抗狭心症薬のジヒドロピリジン系のCa拮抗薬、抗不安薬のトリアゾラム、抗高脂血症薬のアトルバスタチンがあります。

 

ダイダイもこれらの医薬品との相互作用が報告されています。

 

当帰(とうき)

セリ科のトウキの根を湯通ししてから乾燥させたもの。

 

主成分はリグスチリド。

 

主な薬効は、強壮、鎮静、鎮痛、補血作用があります。

 

血液循環を高め、痛みを緩和します。

 

月経不順や月経痛など婦人科の処方によく用いられます。

 

また腸を潤す作用があり、便通をよくします。

 

セロリに似た臭いがあります。

 

芒硝(ぼうしょう)

天然の硫酸ナトリウム十水和物(Na2SO4・10H2O)。

 

主な薬効は、緩下作用、血液凝固抑制作用、消化、利尿作用があります。

 

硫酸イオンによって、腸管内の浸透圧が高まり、腸の蠕動運動を促進し、宿便や腹部膨満感を改善する効果があります。

 

大黄と一緒に配合されることが多いです。

 

大量に服用すると、下痢や腹痛、浮腫などの副作用が現れることがあります。

 

大黄と同様に、妊婦の方は服用できません。

 

厚朴(こうぼく)

モクレン科のホオノキの樹皮を乾燥させたもの。

 

主要成分は、マグノロール。

 

主な薬効は、鎮痛作用、鎮痙作用

 

他に収れん、利尿、去痰作用があります。

 

気を巡らすことで緊張や痛みを和らげる作用があります。

 

胸部や腹部の腫れや腹痛、膨満感も改善します。

 

筋弛緩作用があるので、大量に摂取することは避けます。

 

ホオノキの大きな葉は、「ホオバ味噌」や「ホオバ寿司」「ホオバ餅」として用いられています。

 

これは、葉が大きいことと、調理の際に火に強い殺菌作用がある成分が含まれているという理由で用いられています。

 

この殺菌作用を利用して、樹皮は苦味健胃薬として用いられます。

 

陳皮(ちんぴ)

ミカン科ウンシュウミカンの成熟した果皮。

 

主要成分は、ヘスペリジン。

 

主な薬効や、芳香・苦味健胃作用、鎮咳作用です。

 

気を巡らし、整える作用や健胃作用があり、胃もたれ、嘔吐、食欲不振などの改善をします。

 

また、芳香性があるため、気分を落ち着ける作用もあります。

 

木通(もくつう)

アケビ科アケビまたはミツバアケビのつる性の茎を横切したもの。

 

主要成分は、アケボシド。

 

主な薬効は、利尿作用、通経作用、消炎作用があります。

 

紅花(こうか)

キク科ベニバナの花を乾燥させたもの。

 

主要成分は、カーサミン。

 

主な薬効は、通経作用、駆瘀血(血の滞りを改善する)作用です。

 

古来より染料として用いられてきました。

 

蘇木(そぼく)

マメ科ソボクの心材。

 

主要成分は、ブラジリン。

 

主な薬効や、解熱、消炎、鎮痛作用があります。

 

漢方では、外傷や婦人科系で用いられています。

 

産後に出血が多い場合の止血の補助にも用いられますが、妊娠している人には使えません。

 

甘草(かんぞう)

マメ科のカンゾウの根や根茎を乾燥させたもの。

 

主要成分は、グリチルリチン。

 

主な薬効は、去痰作用・鎮咳作用・消化性潰瘍薬

 

様々な生薬の働きを調和させる目的で使われることが多い生薬です。

 

疼痛緩和、緊張を緩める働きもあります。

 

甘草は名前の通り、根が「甘い」草です。

 

成分のグリチルリチンは、砂糖の約200倍の甘みがあり、ごく少量でも甘味料として役立っています。

 

分子構造が副腎皮質ホルモン(アルドステロン)と似ているため、抗炎症・抗アレルギー作用をもちます。

 

長期に大量に服用すると、低カリウム血症などの副作用が出る可能性があります。

 

1日に甘草を2.5g以上服用使用すると副作用が現れやすくなるので、甘草が含まれている漢方薬の併用には注意が必要です。

 

 

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2. 適応

  • 便秘症状
  • 頭痛
  • イライラ
  • 不安
  • 不眠
  • のぼせ
  • 月経不順

 

 

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3. 正しい飲み方・用法・用量

成人の場合、1日7.5rを2〜3回に分けて食前または食間に服用します。

 

水よりもお湯で服用すると良いでしょう。

 

症状によって、量は増減可能です。

 

 

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4. 通導散の便秘への効果とその他の特徴、注意点

昔は皮下出血や打ち身などに用いられていました。

 

現在は婦人科系や内科系の疾患に用いられています。

 

比較的体力のある人で下腹部に圧痛があり、便秘がちの人に効果があります。

 

月経不順や、月経痛、更年期障害、腰痛、打撲にも用いられます。

 

胃腸が虚弱な人、体力のない人が服用すると、腹痛や下痢を引き起こすことがあります。

 

利尿剤やグリチルリチン製剤を服用中の人が使用すると、甘草との併用で偽アルドステロン症(脱力感、浮腫、低カリウム血症など)を起こす可能性があります。

 

 

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5. 通導散が向いている人

  • 比較的体力がある人
  • 便秘の人
  • 月経痛、月経不順の人
  • 下腹部に圧痛がある人

 

 

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6. 妊娠・授乳中の場合に通導散は飲める?

通導散の大黄、紅花には子宮筋収縮作用があるとされています。

 

場合によって胃は、胎児に影響を及ぼす可能性があるため、妊娠中の人は服用しない方が良いでしょう。

 

また、授乳中の人が服用すると、大黄の成分が母乳中に移行して、乳児が下痢をする可能性があります。

 

授乳中の人が飲む場合は、服用する期間は授乳をお休みして粉ミルクにするか、授乳のタイミングと漢方を服用するタイミングをずらすと良いでしょう。

 

 

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